100周年の記録(その16)

2015年07月11日

 佐賀県立図書館 at 09:00  | Comments(0) | 100周年の記録
 佐賀県立図書館(当時は佐賀図書館)が開館したのは、大正3(1914)年2月11日で、平成26(2014)年2月11日に100周年を迎えました。

 この「100周年の記録」では、佐賀県立図書館の記録を振り返り、ご紹介していきます。

 今回は、「図書館と経済不況」です。

 鍋島侯爵家が設立した「佐賀図書館」は、昭和4年に佐賀県に移管されました。

 しかし、順調とはいかず、図書購入費も削減されています。
 また、当時は、経済不況、労働運動の激化、思想問題の深刻化などの社会状況があったため、図書館も社会教育という立場から、「関東大震災記念並びに禁酒デー図書展覧会」を開催し、全国的な禁酒節約運動にも協力しました。
 昭和6年になると、経済不況はますます進み、国際的には、国際連盟脱退、満州事変勃発など、日本は孤立していきました。
 図書館もこの余波を受け、図書購入費の削減、館報の中止、夜間閲覧時間の短縮などが行われ、図書館サービスが委縮しました。
  
 昭和8年の年報にはこのようなことばがのせられている。
「外は対連盟、内は経済問題の為、国をあげての非常時に直面し、自力更生の声は機会毎に叫ばれています。然らば精神の糧を何に求む可きでしょうか」

  

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